実は今回まったく知らなかった事に今更ながら気が付き驚いた事がありました。もしかしてみんな知ってる常識だったりしたら適当にスルーして下さい。
これアイススクリューの先端写真です。 中央はグリベルで右上はブラックダイヤモンドのスクリューです。
自分の場合、普段GとBをそれぞれ使っていてどうも先端のひと山を入れた後はBDの方がスルスル軽く入るよなぁ。となんとなく感じていました。とは言えGRIVELの入りが悪いというレベルではなく僅か微妙な違いです。上手な人なら恐らく気にならないどうでもいいレベルだしやっぱGが使いやすいという人もいる様ですし、これに付いては慣れの違い程度かもしれません。
しかしこの両社、実はスクリューの山(スレッド)が完全に異なっております。
拡大してご覧ください。
スレッドの方向がグリベルとBDではそれぞれ真逆だったのです。(刃先の事ではありません。) 私・・・知りませんでした。
これは引き抜きトルクに絶対大きく影響するはず!と、調べてみた所、テストしてる記録がありました。以下は、そのレポートの写真を拝借致しました。
検証方法はコンクリートの母材側にそれぞれスクリューを打ち込み、それを抜きながら破断強度を検証しています。
写真の上はBLACK DIAMOND、下がGRIVELです。
BDはスポッと周辺にあまり影響なく抜けているのに対しグリベルは周辺の広い面積のコンクリートと共に抜けています。
グリベルのスクリューを横から見ると、下の写真の様にかなり広い範囲に力を分散しながら抜けています。
この検証テストの元ソースは
こちらになりますので、ご興味がある方は読んで見て下さい。
まさにグリベルのWEBサイトでアピールしているイラストの通りになっています。
お決まりではありますがこの検証データーは大学の論文かレポートかそういった類の資料だと思いますのでUIAA,CEなどが公式に発表しているデーターではありません。どこまで正確且つ公正なテストデーターであるのか定かではありませんのであくまでもこういったデーターもあるという程度の参考資料です。
とは言え、バチ効きのスクリューなんてそう毎回は打てるものではありません。強度が弱そうな箇所やビレイポイントにはなるべくGだなと思ったのも正直な所です。またこのテストではスクリューの打ち込み角度に付いても触れています。マイナスアングルが一番強度が出るという結果にはなっておりません。更に長さ別のスクリューでも強度を検証しておりますが長いスクリューほど比例して強度が出ている点など、例え母材がコンクリートだとしても最近の定説とはそれぞれ結果が異なっている点は興味深い。